越境ECでは、海外販売を行う性質上、多岐にわたる課題が存在します。何の備えもなく運営を始めてしまうと、いたるところでトラブルが生じてしまうかもしれません。国外向けのネットショップ運営を始めるにあたって、気をつけておきたいポイントには何があるのでしょうか。事前に課題となり得ることを把握し、対処法を調べておきましょう。今回は、越境ECにおける主な課題や解決策をご紹介します。これからネットショップの海外展開をお考えの事業者様は、ぜひ参考にしてみてください。

| 越境ECの課題と解決策【言語】

越境ECを行うにあたって避けて通れないのが、言語にまつわる問題です。顧客や取引先への対応をスムーズに進めるために、現地で使われている言語に詳しい人の助けを借りましょう。

●課題

越境ECにおいては、他言語使用者との取引が中心になります。言語の壁は厚く、自然な翻訳ができないケースもあるでしょう。特に、外国語に堪能なスタッフがいない場合はスムーズなやり取りができない可能性があります。

翻訳がうまくいかなければ商品やサービスに関する情報が伝わらず、消費者への訴求も難しくなります。言語の問題は、売れ行きにも関わってくるでしょう。

●解決のポイント

言語の問題を解決するために、自動翻訳を活用する方法があります。機械で翻訳できるため、手間がかかりにくい点がメリットです。ネットショップ構築サービスのなかには、翻訳機能が備わったものもあります。日本語のページを自動でほかの言語に翻訳できる点が魅力です。

ただし、自動翻訳の性能によっては、不自然な翻訳になる可能性があります。語学が堪能な人によるチェックも必要です。翻訳会社はもちろん、言語に詳しい知人などへ依頼を検討しても良いでしょう。専任の翻訳担当者を採用するのもひとつの手です。

| 越境ECの課題と解決策【現地の法律への対応】

国外との取引では、現地の法律について詳しくなることが大切です。予期せぬトラブルを避けるため、法律についても確かめておきましょう。

●課題

法律は国によって異なります。越境ECでは現地の法律に則った対応が不可欠です。法律を知らないままでは、トラブルが発生するリスクもあります。

国によっては販売できる商品に制限があったり、事前に許可を取ったりする必要があります。日本国内では許可を取らずに販売できた製品も、国によっては取り扱いが認められない可能性も。また、物によっては関税の負担が大きくなるケースもあります。

●解決のポイント

法律を遵守してネットショップを経営するためには、参入前に現地の法律について十分に調べておくことが重要です。また、法律の変更も起こりうるので、常に最新情報を収集しましょう。

現地のビジネスに詳しいコンサルティング会社に相談すると、情勢をふまえた適切なサポートを受けやすくなります。特に、初めて越境ECサイトを開設する前は、専門的な知識を持つ人へ法律の手続きを依頼すると良いでしょう。

| 越境ECの課題と解決策【決済方法】

商品を購入したいと考える人がいても、利用できる決済方法がなければ、注文せずにサイトを離れてしまうことがあります。ネットショップを運営する際は、ユーザーニーズに沿った決済方法を取り入れることが大切です。越境ECの場合は、販売先の市場でどういった決済手段が人気なのかを調べておきましょう。

●課題

ECサイトの決済方法には、クレジットカード、PayPalなどのオンライン決済サービス、銀行口座からの引き落とし、代金引換など、さまざまな手段があります。よく利用される決済手段は、国によって異なることがあります。越境ECの場合、現地のニーズに応じて複数の決済方法に対応することが難しいことも。場合によっては、日本版サイトでは導入していなかった新しい決済方法を追加する必要性もあります。

●解決のポイント

現地のニーズを調査した上で、対応する決済方法を決めることが大切です。基本的に、クレジットカードはアメリカや中国など、多くの国で使用されています。カード支払いに対応できるように調整を進めていくと安心です。

国によっては電子マネーが主流となっているケースもあります。例えば、中国の場合はクレジットカードだけでなく、AlipayやWeChat Payなど、スマートフォンで支払える電子マネーも普及しています。中国向けの越境ECを推進するなら、ぜひ決済方法として取り入れたいところです。ターゲットとする地域の市場調査を行い、需要が高い手段を見極めましょう。

また、海外の支払いサービスと提携したネットショップ構築サービスを利用する方法もあります。そういったサービスを利用すれば、海外向けの決済サービスを手軽に導入できるでしょう。

| 越境ECの課題と解決策【配送】

越境ECの配送では、通関の煩雑さに加え、荷物紛失・破損のリスクも考慮しなければいけません。売上に見合うコストで、できる限り自社に負担のない配送方法を探してみましょう。

●課題

越境ECは、国内向けのECと比較して商品の破損、紛失などのリスクが高まりやすいといわれています。配送のコスト面やスピード面における課題を解消しなければいけません。

また、自社から海外へ商品を配送しようとすると、複雑な税関手続きを自分たちで行う必要があります。手続きの方法を調べ、間違えずに完了させなければいけません。難しい場合は、国内の配送代行会社に依頼する方法もあります。一つひとつ配送手続きをする手間を省けますが、業者を挟むため配送期間は長くなりがちです。

注文から配送までの期間を短縮したいときは、販売国に物流拠点を置く方法があります。倉庫などに荷物を置いておき、注文があったらすぐに準備をして発送することが可能です。ただし、現地に拠点を設ける場合、巨額のコストが発生することも。中小企業や個人経営など、ショップの規模によっては設置が難しいといえます。

●解決のポイント

紛失リスクを避けるためには、信頼のおける配送業者を選択して依頼することが大切です。一定の物流量を扱っているか、紛失時の補償があるかなどをチェックしてみましょう。

また、売上状況に応じて、配送方法を検討することもおすすめです。注文数が限られている場合は、自分たちで対応することでコストを抑える方法が適しているかもしれません。対して、コストを回収できそうな場合は現地に物流拠点を置くことも検討できるようになります。今は難しくても、事業拡大により、物流拠点の確保が可能となることもあり得ます。現在だけではなく、今後の状況も見据えて販売方法を模索していきましょう。

| 越境ECの課題は「Cafe24」で解決しよう

越境ECを推進する際は、言語、法律、決済、配送などの課題が付き物です。販売国の商習慣や法律などをしっかりと調べ、対策を講じることが求められます。専門家の知識を借りる、ツールやシステムを利用するなどの方法で、問題解決を図りましょう。

これから越境ECを始めるなら、「Cafe24」でECサイトを作成することで、上記のような課題が解消できるかもしれません。「Cafe24」は、便利なECプラットフォームです。モールへの出店ではなく、自社サイトを構築してネットショップを運営できます。

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